6月の最後の週にtotoちんのワクチンの接種に行ってきました。
もともとtotoちんは弱冠のアレルギーがありワクチンや投薬には注意が必要で、今回も事前にDr.と念入りに打ち合わせをしてから…
ワクチンによるアナフィラキー症状が出た場合のことを考えて、接種後~24時間以内の緊急対応が可能なように毎回なるべく平日に受診を勧められています。土曜日などだと急変した際に翌日が休診日などで対応が遅れたりするのを防ぐ為です。
それで週のど真ん中の夕方、不意打ちでキャリーに入れて車でさらうように病院へかっとんで行きました。
今回は実は他にも健診をしていただくことになっていたため、予約診察でtotoちんにとっては全く有り難くないVIP待遇(苦笑)
他に患者さんが居ない時間ですから普段は別のお仕事で分散されている看護師さんもtotoちんだけのために勢揃い。
まな板の上の鯉状態で診察台にのせるともう周りをガッツリ固められて逃げる隙はありません。
コレは実は作戦で怪しげな器材が見えないようにブロックする役割で、周囲から出てきた沢山の手は一気に彼を横たえ、お腹にジュルジュルと彼にとって気持ち悪いモノ(ジェル)を忽ちのうちに塗り見えない隙間から数本のコードが伸びてきてアレヨアレヨという間につながれました、そう心電図検査です。
モニターの端っこの
の点滅がtotoちんのリアルな心拍数を示します。
122、133、140、220、221,230、125、121、118…
数字が極端に跳ね上がるのは青いケーシー(Dr.だけが身に付けている着衣)がtotoちんの目に飛び込んだ時
ちゃんと解ってるんですね、注射をうったり無理に口を開けたり嫌なことをするのが誰なのかを…(苦笑)
ただ心拍数は拾えても今回肝心の心電図は正確にデータを取り込むことが出来ませんでした。理由はどうやら想定外に毛深かかったかららしい
後にまだワクチンも控えているのでしつくこやらずに直ぐに胸部超音波検査へ
懸念された心肥大や拡張、血液の逆流、弁閉塞、筋収縮異常などありとあらゆる疑いの兆候は幸いにして見られませんでした。
心雑音もなく、心臓はキレイに元気に動いていました。
と判定されたこの瞬間、その場に居る皆が息を詰めて見守った検査で終わると一斉に安堵の表情で顔を見合わせて誰からとも無く微笑んでいました。
でも一番ホッとしたのは当のtotoちんだったでしょうね(苦笑)
その後触診、体温測定でコンディションの最終判断をして3種混合ワクチンを接種。
過去2回、接種後倦怠感や混沌、顔に浮腫というアナフィラキー症状が出たtotoちん。
今回初めてワクチン前にステロイドで副作用緩和の予防措置をとられました。
うちのブリ兄弟のワクチンは、インターペット社 ノビバックTRICAT3種混合生ワクチン
ここのところ他の猫さんのワクチン接種後の容態の急変などを沢山見聞きしたせいもあって、毎年の接種の必要性やそのスパンなどまだまだ何が最善かと悩ましく考えていた矢先だったのですが、4月にtantanさんの心筋症発病があったことでむしろワクチンよりも胸部健診を重要視したいと思い結局は同じ機会に済ませることにしました。
今回のワクチンは左肢の付け根の少し上辺り、tantanさんもそうですがうちの掛かりつけ獣医さんでは過去のワクチンや既往症の注射の部位を全てカルテに記録されており、その都度場所を換えて接種されます。
今回色んなもので長い時間あちこち触られたりして何が何だかわからないまま相当のストレスと戦ったであろうtotoちんは、自宅に帰って早々と眠り始め、その途中1時間後くらいにやはり少し顔にむくみが出ました。
それでも晩ご飯の時間にはお腹も空いたのか浮腫みでややブサカワ状態の顔ながら、足取りもしっかりと起きてきて出されたご飯を平らげました。
幸いその後も目だって心配になるような症状も出ず翌朝は元気いっぱいの雄叫びでご飯を催促するほどでした。
今回の健診で健康体であることがナント有り難いことかとしみじみ感じながらも、ひょっとして加齢とともに異変が生じる恐れもあると自分に言い聞かせて、今後も定期的な健診の必要性も同時にひしひしと感じました。
最後にtantanさんの心筋症は希有なケースとは云え、調べてみると最近は心疾患になる猫は少なくないようです。
当然自分の猫がその立場にならないと余りその病気に関して知ることも調べることもないのが普通だと思います。
本当はそのような病気を知らないことの方が幸せなのは間違いありません。
ただ数少ない症例の中で
心疾患は遺伝による疑いが否めないということ。
今回totoちんまでこのように心電図や胸部超音波検査を受けさせた理由はここにあります。
この世に生まれた時期と毛色こそ違いますが、彼らは同じ両親から生まれた血縁です。
この事実がある以上、個体差といえども同様に何らかの心疾患が後天的に出てくるかもしれないし、もしくは全く出ないかも知れません。
どちらとも云えませんが、何らかの症状として表面化する前にそれを発見できることに越したことはないのです。
ブリ兄弟には他にも多くの血縁があります。
こちらを通じて知る方もあれば存じ上げない里親さんもいらっしゃいます。
縁あって家族となったブリ達と一日でも長く楽しく健やかに過ごせるように、ワクチンと同じように掛かりつけ獣医さんに少し詳しい健診のご相談をしてみて下さい。
今の私はこれから出来るなら彼らの血縁から心疾患を背負うブリが出ないことを願って祈るばかりです。
どうかどうか健診を受けて下さい、お願い致します。
【記 録】
7/2
・朝 呼吸数:28 環境:室温:25℃ 湿度:56%
・夜 呼吸数:27 環境:室温:26℃ 湿度:53%
・投 薬 朝:利尿剤(フロセミド)…1/2錠
:血管拡張剤(フォルテコール)…1/2錠
夜:血管拡張剤(フォルテコール)…1/2錠
7/3
・朝 呼吸数:29 環境:室温:26℃ 湿度:55%
・夜 呼吸数:28 環境:室温:26℃ 湿度:56%
・投 薬 同じ
7/4
・朝 呼吸数:27 環境:室温:24℃ 湿度:51%
・夜 呼吸数:28 環境:室温:24℃ 湿度:44%
・投 薬 同じ
7/5
・朝 呼吸数:28 環境:室温:23℃ 湿度:46%
・夜 呼吸数:28 環境:室温:25℃ 湿度:48%
・投 薬 同じ